「アルケミスト 夢を旅した少年」パウロ・コレーリョ 角川文庫
少年の冒険と成長の物語なのですが、はしばしに出てくる説話や会話が哲学的で非常に面白いです。
原文でいつか読みたいものです。文体の雰囲気としては、同じラテン系の「100年の孤独」に近いイメージを受けました。
いくつも面白い部分はあるのですが、一つ上げるとすると、ジプシーの預言者がパン屋を評して言うことの中の「人は、夢見ていることにいつでも実行できることに、あの男は気づいていない」ですかね。
だけれどもパン屋が不幸せかというとそうでもないというところがなおさら現実的。
少年と自分の重なる部分とそうでない部分を比べて少し哲学するには良書です。