「事実 vs 本能 目を背けたいファクトにも理由がある」 橘 玲 2019年 集英社
週刊プレイボーイに連載していた記事の書籍化とのこと。
テーマもバラバラで、1件1件が深堀や結論が無く終わってしまう章もあり、読者としてはもっとまじめに本の構成を考えてほしいと思わせる一冊。
ダメな構成の見本として、目を通してもよいでしょう。
たぶん、ファン層に購入してもらうための、雑多な出版の一つなのでしょう。
「起業のすすめ さよなら、サラリーマン」佐々木 紀彦 2021年 文芸春秋
NewsPicksの編集長を離れ、PIVOTを創業した佐々木さんの決意表明の書といった意味合いでしょうか。
そのためか分かりませんが、特に目新しい情報もなく、構成も中途半端な印象を受けてしまいます。
佐々木さんのファンであれば読んでみましょうといったレベル感。
「戦後経済史は嘘ばかり 日本の未来を読み解く正しい視点」高橋 洋一 2016年
PHP新書
数量経済学者、マクロ経済の高橋さんの少し前の著作。
題材が過去の日本の経済政策の為、いつまでも腐らないというある意味、歴史の検証の本となります。
なんとなく、経済ニュースを聞いているだけの人や、少し前の社会科しか学んでいない人は一度読んでみて、何があったのか確認しておきましょう。
でないとこの先の何をやるべきなのかが分かりません。
万人にお勧め。
「いい会社」はどこにある?──自分だけの「最高の職場」が見つかる9つの視点 渡邉 正裕 2022年 ダイヤモンド社
主に労働や働き方に関することをテーマとしているジャーナリストの渡邉さんの最新作。
内容のボリューが多く、辞書並みの厚さです。
それほどの取材と思いが込められているのだと分かります。
800ページを超える著作なので、丁寧にすべてを読むには膨大な時間がかかりますので、目次を見て気になるところだけを読むのでも、図表を見て深堀したいところを読むのでも好きに使えます。
また、就活生や転職希望者だけでなく、転職する気が無い人も自分の現在地を確認出来るので、誰にでもお勧め。
大学生の子供と一緒に読むとかも面白そうです。