inahachiの書評

日々読んだ書籍の短評となります

「事実 vs 本能 目を背けたいファクトにも理由がある」 橘 玲

「事実 vs 本能 目を背けたいファクトにも理由がある」 橘 玲 2019年 集英社

週刊プレイボーイに連載していた記事の書籍化とのこと。

テーマもバラバラで、1件1件が深堀や結論が無く終わってしまう章もあり、読者としてはもっとまじめに本の構成を考えてほしいと思わせる一冊。

ダメな構成の見本として、目を通してもよいでしょう。

たぶん、ファン層に購入してもらうための、雑多な出版の一つなのでしょう。

 

「起業のすすめ さよなら、サラリーマン」佐々木 紀彦

「起業のすすめ さよなら、サラリーマン」佐々木 紀彦 2021年 文芸春秋

NewsPicksの編集長を離れ、PIVOTを創業した佐々木さんの決意表明の書といった意味合いでしょうか。

そのためか分かりませんが、特に目新しい情報もなく、構成も中途半端な印象を受けてしまいます。

佐々木さんのファンであれば読んでみましょうといったレベル感。


 

「カリスマ論」 岡田 斗司夫

「カリスマ論」 岡田 斗司夫 2015年 KKベストセラーズ

鬼才、岡田斗司夫の新しい経済理論「評価経済」について事例や図表を基にして開設した本。

いまとなっては、ごく当たり前のことに思えるかもしれませんが、この本が発売されたのは、2015年だということを考えると日本のインターネットの文化に大きな影響を与え続けている人なのだとあらためて感心致します。

2023年現在において必須の本ではありませんので、立ち読みかブックオフで概要を俯瞰するくらいで良いでしょう。

 

「15歳から学ぶお金の教養 先生、お金持ちになるにはどうしたらいいですか? 」奥野 一成 

「15歳から学ぶお金の教養 先生、お金持ちになるにはどうしたらいいですか? 」奥野 一成 2021年 ダイヤモンド社

タイトル通り、子供向けの金融リテラシーの本。

お金の意味合いや、取り扱い方の初歩の情報は一通りそろっている感じです。

ぜひ、中学生から読んでおきましょう。

大人には若干物足りないとは思いますが、ひとつふたつは為になる情報もあるでしょう。

さらっと目を通す感じでOKです。

 

 

「戦後経済史は嘘ばかり 日本の未来を読み解く正しい視点」高橋 洋一

「戦後経済史は嘘ばかり 日本の未来を読み解く正しい視点」高橋 洋一 2016年
 PHP新書

数量経済学者、マクロ経済の高橋さんの少し前の著作。

題材が過去の日本の経済政策の為、いつまでも腐らないというある意味、歴史の検証の本となります。

なんとなく、経済ニュースを聞いているだけの人や、少し前の社会科しか学んでいない人は一度読んでみて、何があったのか確認しておきましょう。

でないとこの先の何をやるべきなのかが分かりません。

万人にお勧め。

「世界の地元メシ図鑑 」 地球の歩き方編集室

「世界の地元メシ図鑑 」 地球の歩き方編集室 2022年 学研プラス

新生地球の歩き方のグルメシリーズ。ネタが尽きてきたのか、読者投稿をもとに編集した本。

各国のローカル料理を見て楽しむことはできます。

比較的無名な料理が多いので、私は楽しめました。

でも、買うまでもないかなという感じです。

 

「いい会社」はどこにある?──自分だけの「最高の職場」が見つかる9つの視点 渡邉 正裕

「いい会社」はどこにある?──自分だけの「最高の職場」が見つかる9つの視点 渡邉 正裕 2022年 ダイヤモンド社

主に労働や働き方に関することをテーマとしているジャーナリストの渡邉さんの最新作。

内容のボリューが多く、辞書並みの厚さです。

それほどの取材と思いが込められているのだと分かります。

800ページを超える著作なので、丁寧にすべてを読むには膨大な時間がかかりますので、目次を見て気になるところだけを読むのでも、図表を見て深堀したいところを読むのでも好きに使えます。

また、就活生や転職希望者だけでなく、転職する気が無い人も自分の現在地を確認出来るので、誰にでもお勧め。

大学生の子供と一緒に読むとかも面白そうです。